どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



「ほんとに?後でなにかあるかもだから、そういうときはしっかり相手捕まえるんだよ!あたしの心菜になにしてくれてんのーって文句言うし!」



こういうしっかりしたところ、凪咲ちゃんっぽい。


みんなに大人気の凪咲ちゃんにそんな風に言ってもらえるあたしは幸せものだな。


あのとき、怜央くんはちゃんと止まってたけど、そのまま行ってしまう可能性もあったんだよね。ぶつかってないんだし。


そうだとしても、あたしはべつに追いかけたりはしないだろう。

凪咲ちゃんは、それをちゃんと見抜いてる。



「凪咲」



そこへ、目の前の彼女を呼ぶ男の子の声が聞こえてきて。


振り返ると、そこにいたのはすらっと背の高い、髪を茶色に染めた長身イケメン……凪咲ちゃんの彼氏。