どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



「あっ、チャイムだ。すみれ行こうっ!」



そのときチャイムが鳴り響き、ふたりは何事もなかったかのようにトイレを出て行ったけれど、あたしは放心してそこから出られずにいた。


体が震えてどうしようもない。


怜央くんも、凪咲ちゃんも大和くんも。


……全部あたしだったんだ。


あたしのせいで苦しめられているんだ。


そう思ったら、目の前の藤谷さんを責める以前に、悔しくて涙がポロポロこぼれてきた。


文句があるなら直接あたしに言ってくればいいのに。


どうしてあたしの周りの人を苦しめるの。



「ううっ……うっ……」



所詮、釣り合ってないあたしなんかが怜央くんとつき合ってるから。


あたしが全部悪いんだ。


あたしは動けないほどのショックで、1時間そこで過ごしてしまった。