どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



***



新しい教室についたときは、始業式が終わったばかりだったようで廊下にもまだ人が溢れていた。


今までとフロアも違うし、進級したんだな……って身が引き締まる。



「心菜ちゃーん、新学期早々遅刻なんてやってくれるじゃーん」



教室に入ったあたしに届いたのは、冷やかしまじりの凪咲ちゃんの声。


慣れ親しんだその声は、あまりに自然で違和感なんてないけど。

クラス替えをしたのに、凪咲ちゃんがここにいるということは……。



「えっ、凪咲ちゃんもこのクラスなの?」


「やだー、確認しなかったの?あたしすぐに確認したし、心菜にラインも送ったのに」



慌ててポケットからスマホを取りだすと、言った通りのメッセージが届いていた。


あのときは、それどころじゃなくて誰が一緒のクラスなのか確認できていなかったんだ。