どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。


今のあたしは、ちゃんと怜央くんを思い出しているのに。


そのために戻って来たんじゃないの?


まだなにが足りないっていうの?


そんなあたしを凍り付かせたのは、彼の次の言葉だった。



「そして、アイツもいない」



えっ……アイツ……。



「いないって……」



言っている意味が分からなくて、頭は混乱するばかり。



「君はまだ、肝心なことを何もわかってないんだ」



眉をひそめてあたしをにらみつけるようなその瞳は、やっぱり怖いと思う。


けれど、今日はどこか寂しさを持ち合わせているようにも見えた。



「記憶は取り戻したんだろ?」


「……うっ、うん」



目の前にいる彼のおかげで、あたしはこの世界がやり直しの世界だと自分でも気づいた。


説明なんてできないけれど、自分が戻ってきていると把握してるから認めざるを得ない。