「目が覚めるくらい強烈だね。なんか頭が爽快になった」
思ったより刺激が強すぎて、目をパチパチさせる。
モヤっとした気持ちも、少し晴れた気がする。
「だろ?気分をスカッとさせたいときにはこれを飲むんだ。それにうまいし、一回心菜にも飲ませてみたかったんだよ。ちょうどよかった」
ニコッと微笑まれて、あたしまで笑顔になる。
怜央くんの笑顔は、周りを笑顔にする不思議な力があるんだね。
「そうだ。俺さ、地元のフットサルチームに入ったんだ」
同じように窓辺に背をつけながらさらりと口にした言葉は、あたしを驚かせた。
「え?フットサル?」
「ああ。心菜も知ってるかもだけど、実は俺、いま部活でスタメン外されてんだ」



