「暇だな~」



その週の日曜日。


本当だったら怜央くんの試合を見に行っていたはずなのに、断られてしまったためあたしは暇をしていた。


近所の中学時代の友達も、それぞれ部活だったりデートがあるので、だんだん疎遠になってしまった。


だからこそ、怜央くんの試合を見に行くのが今のあたしの休日の楽しみだったのに。



『大変だからいいよ』


「あたしに見に来てほしくなかったのかなぁ……」



暇になればなるほど、色々考えてしまう。


大変だから……なんていうのは、断る口実だったのかも。


あのときの言葉がよみがえり不安になったとき、机の上で充電していたスマホが鳴った。


飛びつくようにしてスマホを手にすると、そこに表示されていたのは凪咲ちゃんの名前。



「あ、凪咲ちゃんだ!」