「そんなことっ……」


「当日だって、ほんとは一緒に作業できなくて悔しかったんじゃないの?すみれが来てほんとはがっかりしてたくせに!」



あたしに有無を言わせる隙を与えず並べるその言葉はあんまりすぎて、もう返す言葉さえ見つからない。


代わりに、目にはじわっと涙が溢れてきた。


あたしが怜央くんとつき合うのは、そんなにいけないことだったのかな……。


ここまで藤谷さんが怒りをあらわにするほど。


胸が押しつぶされそうな痛みでいっぱいになったそのとき。



「真帆」



藤谷さんの名前を呼びながらここへ来たのはすみれちゃん。


───ズキンッ。


胸が、また別の深い痛みに襲われた。


すみれちゃんを見るといたたまれない気持ちになる。


彼女は勇気を出して告白したけど振られてしまった。