「あの子じゃ諦めるに諦められないよー」



ささやかれるのは、そんな言葉ばかり。


凪咲ちゃんたちのときとは対照的な反応に、へこむ毎日。


分かってる、自分でも。


怜央くんに釣り合わないことくらい。


彼女になれるなんて夢にも思っていなかったし、今だってもしかしたら夢なのかもしれないと思うこともある。


自分で痛いほどわかっているからこそ……言われる言葉が胸にグサグサと突き刺さるんだ。


陰で色々言われても、あたしが怜央くんを信じていればいい。


そう思いながら、日々を過ごしていくしかないんだ───