残りの夏休みは。


部活が終わったあと、待ち合わせて遊びに行ったりした。



夏の風物詩、花火大会にも行った。


浴衣を着て、手をつなぎながら見上げた打ち上げ花火。


人影に隠れて、何度も何度もキスした。



「俺、もう余裕ねえから」



少し強引で、でもあたたかいキスは。


何度繰り返しても慣れることはなくて、あたしはそのたびに顔を赤くしていた。