プラネタリウムでの、キス───


あのあと、何事もなかったかのようにふるまっていたのに。


きっと、怜央くんの頭の中もそれでいっぱいだったのかと思うと、同じ温度でいたことに今更胸がきゅんと音を立てた。



けれど。



「やっぱ、あの席はまずかったよな……」



怜央くんは落ち着かなそうに頭に手をやって、視線を外す。



……怜央くんは、後悔してるの?

あたしたちのファーストキスを……。



「あたしは……嬉しかったよ……」



そんなのイヤだよ。


あたしだって、怜央くんとキス出来て嬉しかったのに。


いきなりでびっくりしたけど、怜央くんの自然な想いが伝わってきたから。



「……怜央くんとキス出来て……嬉しかった……」




正直な気持ちを言葉に乗せた。