入ってしまったからには、次の回というわけにもいかず。
だからといって、別々に座りたくない。
「ここでもいい?」
恥ずかしくてたまらないけど、怜央くんの問いかけにあたしは首を縦に下ろした。
だけど。
……あたしは完全に忘れていた。
プラネタリウムが、席をリクライニングして寝ながら見ることを。
「倒すよ」
「う、うん」
ふかふかの座席をリクライニングすると、まるでベッドで寝ているように完全に体が倒れてびっくりした。
この状況……無理かもしれない……。
初デートで、このシチュエーションはあり得ない。
心臓がバクバクして、汗が止まらない。
さっきまでプラネタリウムにはしゃいでいた怜央くんも、口数が少なくなっている。
それが余計にあたしの緊張をあおる。
体と体が触れないように、あたしは必死に身を固くしていた。



