それしてもどこだろう。
もうさんざんモール内は見つくしたのに。
「ん?ちょっと来て」
怜央くんはあたしの手を取ると、エスカレーター上り始めた。
──トクン。
こうやってさりげなく繋いでくれてる手に、すごく安心感を覚える。
細くて繊細に見えていた手は、意外と大きくて骨張っていて。
なにより温かい。
「ねえ、この上って駐車場じゃないの……?」
気づけばもう4階。この先、もうお店はないはずだ。
「いいからいいから」
怜央くんはニコニコしながらエスカレータを上がっていく。
……どこに行くんだろう。
エスカレーターを上り切り、不安なあたしの目に見えたのは。
「……プラネタリウム?」



