この中に彼氏持ちの子はいないらしく、やっぱりみんなの憧れは怜央くんのようだ。
1年生の女の子たちも、きゃっきゃ言いながら、怜央くんのところ写真をお願いしに行っているのが見えた。
さすがだ。
まるで扱いが芸能人。
それに対して照れたような顔をしながらも、怜央くんは快く応じていた。
そんなところも人気の理由なんだろう。
「心菜ちゃん同じクラスでうらやましいなぁ~。しかも仲いいもんね」
「この間3組行ったときに見たんだけど、もしかして席となりじゃない?」
「うん、そうだよ」
「わぁ~いいな~!」
3人同時に悲鳴みたいな歓声をあげるものだから、周りの視線を一気に浴びる。
恥ずかしくて、思わず肩をすくめた。
するとひとりの女の子が声のトーンを落とすから、あたしたちは頭を突き合わせるようにして彼女の声に耳を傾ける。



