今日も「木いちご」のサイトにログインした。


現実世界では、小説の中身と少し違う方に行きかけたけど、体育祭を一緒に成功させることができた。


そう考えたら、途中の展開にズレはあっても、行きつく先はあたしの描いた通りだったわけで。


面白いけど、やっぱり少し怖い。


書いたことがその通りになるなんて、すこし前にはやったホラー映画みたい。


でも……。


このまま自分に都合のいい展開を書き続けたら、あたしと怜央くんがつき合えるんじゃないか、なんて期待も膨らんでくる。


願えば叶う……みたいに、なにか不思議な力が味方してくれていたりして。


そう思ったら、早く続きを書きたくてたまらなくなる。


今後の展開はどうしよう。


ヒロインに告白させるのには、まだ早いよね……?


もっともっと、ふたりを接近させるエピソードを作ってからじゃないと唐突すぎるし。


少し悩んだけれど、やっぱり画面に指を乗せたらスラスラと文章が浮かんできた。