「あー、やってたな!」
「そういえば、すみれちゃんの穴埋めてたもんねー」
「うん。放課後とか残って作業してたの知ってる!」
なんて声があちこちから聞こえてきた。
……みんな、知ってくれていたんだ。
怜央くんはうなずく。
「だから、心菜にも拍手してやってくれよ」
怜央くんがそう声かけすると、どの顔も深く首を縦に下ろしていた。
胸がジーンと熱くなる。
「よっしゃ!」
「心菜!心菜!心菜!心菜!……」
すると、誰がが音頭を取り始めて、沸き起こる心菜コール。
……っ。
今まで目立つことなんてなかったあたしが、こんなに注目を浴びて恥ずかしいけど。