あたしはクラスの中でも目立っているわけでもなく、ごく普通の女の子。
可愛いと噂されている子や、派手な子は彼氏がいたりするみたいだけど、あたしにそんな浮いた話なんてない。
そんなあたしが、"運命の出会い"なんてスマホに書き込んでいたせいで、余計みんなの興味をそそらせてしまったみたい。
「ほんとに違うんだってば!!」
あまりにもあたしが力説するものだから、凪咲ちゃんは信じてくれたみたいだけど。
「そっか……やっぱりさみしいの?」
今度はしんみりした顔で、あたしの肩に手をのせた。
えっ……。
「ごめんね。あたしがいつも大和との話とかしてるの、ほんとは聞いてても面白くないよね」
「そ、そんなことないよっ!!」