どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



そのことに関しては謝るしかなく、素直にそう口にすると、藤谷さんはさらにずいっとあたしに一歩迫ってきた。



「ねえ、宮内さんてもしかして───」


「ごめんお待たせっ!」



そこへ割り込むように走って来たのはすみれちゃんだった。


どうやらすぐそばにあるトイレへ行っていたようで、藤谷さんはすみれちゃんを待っていた様子。

それで彼女のスマホを預かっていたのなら、それも納得。


ちらっと藤谷さんの横顔を見たすみれちゃんは察したのか、



「心菜ちゃんごめんねっ、あたし、自分の仕事忘れちゃって」



申し訳なさそうな顔をして、頭をさげた。


てっきり、彼女にも文句を言われると思っていたから少し拍子抜け。



「う、ううん……あたしの方こそ……。一緒の係の子が呼びにきちゃって、それで……」