どうか、君の笑顔にもう一度逢えますように。



それは藤谷さんで。


あたしに向かって腕を組みながら、冷ややかな視線を投げていたのだ。


頭の痛みは一瞬にして霧のように晴れ、心臓がドクンッと音を立てる。


……あたしに、何か用?


その表情から、穏やかな話だとは推察できないから。



「ねえ、これ宮内さんだよね」



おもむろに見せられたのはスマホ。


そこには、怜央くんの手をつかんで誘導しているあたしが写っていた。


そのまま画面をスライドさせれば、怜央くんに頭の上に手を乗せられているものもある。


……やだ。
どうしてこんな写真が……。