そして口調の変わりようも怖かった。


透にはよくある事らしいが俺には滅多に無いことだから驚く。

「これから彼女は若い男をたぶらかした女優とお前のファンから呼ばれる事になるかもしれないんだぞ」

「…っ」

それだけは嫌だった。だから俺は冴凪さんの居るその場で彼女に電話した。

そして心からの謝罪を。

それを見た冴凪さんは何処か安心した様に俺に「良くやった」と笑いかけてくれた。

「今度は俺達がお前を守る番だ」と呟いたのを俺は聞き逃すことはなかった。