で、結局みんなは電車なわけで、渋谷駅から歩いて帰るのは俺だけなわけで
駅で全員とバイバイ。

俺だけだよ、こっから1人なの…


そんな虚しい俺も歩いて家まで帰ってると途中で母さんと兄貴が事務所の社長さんと帰ってるところに遭遇して、俺も車に乗って一緒に家まで帰った。


「ただいまー」


3人仲良く帰ると、飛鳥も父さんも咲空もリビングにいた。


「おかえり。碧翔も一緒だったんだ?」

「うん、駅の方で見かけて、拾ってきたの。
貴也は?咲空とご飯行った?」

「いや、咲空が外は嫌だって言うからデリバリーした」

「だって誰かに見られたら困るし。
せめて碧翔か飛鳥がいたらよかったのに」

「はは、さすがに2人はなしか」


まぁなんとなくそれはわかる気がする。
個室でもトイレとか言って誰かに会った時、飛鳥と来てるって言えば丸く収まるもんな

あ、でも咲空は飛鳥と兄弟なこと隠してるから、俺と飛鳥がいてもダメな気がするけど…それはいいのか?まぁなんでもいいけど。


「で、碧翔
告白はうまくいったか?」

「え、告白!?あ、今日最前列にいた子!?」

「なっ…、父さんいきなり変なこと言うなよ!」

「え、碧翔告ったわけ?あの子?俺のファンのー…あ、涼ちゃん?だっけ」

「そうそう、荒木な」

「あー、今日碧翔と一緒に回ってた、実行委員の人?」

「なんだ、みんな碧翔の好きな人知ってんの?
俺だけかよ、見たことないの」


い、いや…別に俺が見せたわけじゃないんだけど…
まぁ咲空と飛鳥はあれでも…兄貴と母さんは別に俺が言ったわけじゃ…