青色の輝き

ふと、立ち止まった。




「そうだ、礼央くんと未央ちゃんは今日は泊まっていかれるの?」



「え?」



「あら?明日はお休みだから、泊まっていかれるのかと思ってたわ」



すると未央が笑った。



「じゃあ、明日はお泊まりさせてもらってもいいですか?



今日は父も母も帰ってくる日なので」



「そうなの。楽しみにしてるわね」




そう言っておばあさんはいそいそと出て行った。




俺もケーキにフォークをさす。



あ、うま。



なにこれ、うまい。




「おばあちゃんのケーキ美味しいでしょ」



「あぁ」




白石はにっこり笑って、顔を綻ばせる。




そんな白石を見ながら時間が過ぎていきその日は7時に未央と家に帰った。




「未央、あんな豪邸に何回も入ってたのか?」



帰り道、そんな風に声をかける。




「うん。


咲久のお父さんが死ぬ前まで、週3ぐらいのペースで。



お兄ちゃんが咲久に怪我させられてからもずっと、気にすることないって励ましに行ってた」