青色の輝き

未央はなぎ倒した白石に持ってきたタオルケットをかけると、咲久の横に舞い戻った。



「遅かったね」



「うん、途中でおばあさんに会ってね。今からケーキ焼いてくれるって」



「そっか」



「咲久、それ計算ミス」



「…そうだね」



未央はさりげなく、間違いを指摘して、自分もシャーペンを持つ。



白石は乱暴に扱われたにも関わらず今もなお熟睡中。



こんなやつにテスト負けたのか…。ちょっと屈辱。



でもまぁ、夜は真面目に勉強してるんだろう。



多分。



「お兄ちゃん、生物基礎。ここ、これ。計算して」



「へ?あぁ、わかった」



俺は未央の言う通り問題を解く。



「えーっと、23%」



「ん、わかった、ありがと」




未央はにっこり笑ってノートに目を落とした。



こいつはこいつで可愛い。




それから1時間ほど3人で勉強をしていたら、襖の向こうから声が聞こえた。