「あき………らっ」
「ちょっと、西道!!!
落ち着いてっ」

「マジ、こいつやっつけたの、華恋ちゃんでしょう?
さすが、我お姫様!!」

「大丈夫か?華恋」


なんか、急に賑やかになったな?
とりあえずーーー。


「美心っ!!」

俺は、美心に駆け寄る。

奴等が、一斉に見た気がした。

「大丈夫か?「あんたさあ、雷龍?」

金髪の男が喋った。

「ああ、そうだ。
悪かった、お前らの姫に怖い思いをさせた。
総長の変わりに謝るよ」

総長・雷はいない。

「総長の変わり??
なんだそれ、ふざけんなよ‼元はと言えばお前らのせいだろうが!?」


奴が、俺目掛けて拳を振るう。

殴られてもいい、と思った。

一度ぐらい殴られてもいい、と思った。

ーーーーーガシッ。


は??


掴んだのは、華奢な指。
華奢な女の子。


舞原華恋だった。