陽華の吸血鬼①【一人称修正ver.】【完】


「―――」

その華奢な姿を見て足が縫い止められていた俺に、紅(あか)の名を持った少女が呼びかけた。

「っ……」

いきなり目元を潤ませた真紅に驚いて慌てて駆け寄る。

「真紅? どうした。こんな時間に出歩いちゃ危ないって言っただろ?」

もう夜明けの時間も近い。なんでこんな時間に一人で――

「………」

『………』

一人、じゃなかった。