陽華の吸血鬼①【一人称修正ver.】【完】


文句を言う桜城くんに、白桜、と呼ばれたその人は口元に指をあてた。

「混乱をおさめるためにと思ったんだが――
「架! 真紅! 抜け駆けするな! 白は俺のよ
「うるさい莫迦(ばか)」

白桜さんの裏拳が、突如現れた黒藤さんの顔面に炸裂した。

黒藤さんは顔を押さえてうずくまった。

「~~~~」

「若君……まだそんなことを……」

桜城くんがため息をついた。

なんだか桜城くんは慣れている風なので、訊いてみた。