うそつき 2

そして、時は流れて、夕方。



私は唯兎くんにくっついたまま唯兎くんのお部屋でお昼寝。



部屋がもう唯兎くんの匂いで、くっついている唯兎くんもいい匂いがする。



その上、あったかいし、唯兎くんの寝息が聞こえる。




こんな幸せな状況下で寝ていた私ですが、突然、大きな物音が鳴って目が覚めました。




ドンドンドンッ




「ん。…何?」




玄関の方から大きな音が聞こえる。



私はびっくりして体を起こした。




ドンドンドンッ




まただ…。



なんだか、怖くなってしまって唯兎くんを揺すり起こす。




「唯兎くん、唯兎くん。なんかきた…」



「ん…」




唯兎くんは少し頷くと目をこすりながら起きて、私を見る。




「玄関から大きな音が聞こえるの」



「ん?大きな音?」




ドンドンドンッ




「これ」



「あぁ〜、うん。面倒なのが来ただけだよ。ほっとこう?」