いつものように軽い文面。


こんなの嘘に決まってる。


そう思う反面、自分の心臓が早鐘を打ち始めているとこに気が付いていた。


1億円も持っていれば将来の不安はなにもない。


仕事をしなくたって生きて行くことができるだろう。


ううん。


それよりもっと楽しいことを沢山しよう。


友達や家族と一緒に毎日遊んだって、しばらく使い切ることはないだろう。


「すっげぇな! 絶対もらうだろ1億!」


晃彦が嬉しそうにそう言った。


「こんなの嘘に決まってるよね」


近くからそんな声がして顔を向けると、いつの間にか直美と弘江が近くまで来ていた。