敦子はムスッとした表情を3人へ向けて腕組みをしている。


長い茶髪が揺れて綺麗だった。


「なんだよ。お前だって商品が欲しいだろ?」


剛が特に気にした様子も見せずにそう答えた。


「別にいらないし。本当にもらえるとも思えないよねぇ」


敦子はそう言って笑う。


「本当にもらえるかどうか、俺たちが検証してやってるんだろ?」


拓郎が言う。


「なにそれ、本気で言ってる? みんな怯えてるんだけど」


敦子は全くひるまない。


その姿には尊敬すら抱いてしまう。