その声は怒りが含まれている。


「偶然撮れただけ」


「直美と弘江はどうした? どうして昨日、急にお互いの秘密を暴露し始めたんだ?」


「そんなの知らない。元々仲が悪かったんでしょ?」


あたしはイラつきながらそう言った。


「おかしいだろ、お前1人だけなにも暴露されてないなんて」


「あたしには何も秘密がないもの」


「本当に、そんなことが言えるのか?」


「いい加減腕を離してよ」


それでも信吾は腕を掴む力を緩めようとしなかった。


「お前がなにか仕込んでるんだろ!」


「違うってば!!」