「すごいね。1日でこんなに変わるなんて」


文香をあしらって弘江がそう言って来た。


「どういう事?」


「わからないの? あたしたちがクラストップになったんだよ」


弘江の言葉に一瞬唖然としてしまった。


「剛たちが登校しれくれば話は別だけど……まぁ、無理だよね」


弘江はそう言って声を上げて笑った。


クラストップを狙っていたのは確かだけど、ここまで簡単になれるとは思っていなかったので拍子抜けしてしまう。


「ね、ねぇ3人とも。あたしの秘密とか、なにか知ってる?」


文香が恐る恐るそう聞いて来た。


オタクグループの秘密なら信吾から色々聞いている。


けれどあたしは左右に首を振った。


「知らないよ。それに、知っててももう誰の秘密も暴露する気はないから」


あたしはクラス全員に届く声でそう言った。