「高宏、誰かに無理やり落とされたんだよ」


「やめなよ弘江。みんな怖がってるじゃん」


あたしは慌てて弘江を止めた。


「すげぇな! このサイトが本物なら、景品も本物だな」


楽し気な声が聞こえてきてあたしは会話をやめて振り向いた。


剛だ。


隣には拓郎もいる。


2人はニヤニヤと不気味な笑みを浮かべてスマホを見ている。


高宏が窓から落ちたと言うのに、そんなことちっとも気にしている素振りじゃない。


「誰かの秘密を暴露すれば商品がもらえる。こんないい話他にはねぇよな」


剛の意見に拓郎も同意見のようだ。


「俺は登録してみるぞ。タダで欲しい物が手に入るなら、やってみるしかないだろ」


拓郎はそう言ってスマホをいじりはじめた。