「拓郎、歩ける?」


そう聞くと、拓郎は顔をしかめながらも立ち上がった。


血だらけだったけれど傷はどれも大したことはなさそうだ。


「一緒に行くよ」


あたしはそう言い、拓郎を支えるようにして教室を出たのだった。