それから数十分後。


掲示板の中はオタクグループに関する秘密で埋まっていた。


当人たちは教室から出て行ってしまい、戻って来ない。


これだけのことをバラされたら、さすがに戻ってくることはできないだろう。


あたしはただ1人の教室に残っている信吾へ視線を向けた。


信吾は視線を伏せて読書をしているけれど、気にしていないハズがなかった。


時折視線上げて弘江の方を気にかけているのがわかる。


クラスメートたちの手によって信吾のことも書かれていたけれど、それは些細なことだった。