そして、西川くんとの2度目のデートの日。
てくてくと歩いていると、不意をついて耳に慣れた声がした。
「永莉?」
「え…?」
「…お前、何やってんだ?」
人も行き交う駅前。
訝しげな美希都の声。
私は今日、西川くんに逢う為に、普段は殆どスカートを穿かないのだけれど、頑張ってクローゼットの肥やしになっていたワンピースを引っ張り出して着飾っていた。
少しでも、西川くんに釣り合うように。
そんな日に、出掛けた先で偶然にも美希都とばったり出会ってしまった。
私はパッと笑顔になりそうになそうなのをどうにか抑え込んで、ぶっきらぼうに名前だけを呼ぶ。
「美希都…」
「……」
ジッと私の全身を見つめる美希都。
あぁ、こんな格好をせいか…。
私はワンピースをきゅっと握って、次に美希都の口から出てくるだろう言葉に、耳を塞ぎたい衝動をやり込めた。



