本当の願いは叶うはずがない。
そんなに簡単に叶うような願いなんて持ってない。
だって、私は…。
私は、……あんなウワサ出回る前に、美希都に抱き締められたことがあるのだから。
まぁ、といっても、あれは今思えば事故でしかなかったのかもしれないのだけれど。
あれは、まだ。
美希都が王様になる前のこと。
丁度、1年前のこと。
高校に入って、私は図書委員として、忙しくその職務を全うしていた。
というか、初めてだらけのことに奮闘していたんだ。
何故だったか忘れてしまったけれど、その日は私以外の図書委員がいなくて、
「ま、しょうがないかー」
と、独りごちて私は本を本棚に戻すべく脚立に乗って作業をしていた。
どれくらいそうしていただろう。
いつここに来たのかは分からないけれど、急に後から、
「おい、永莉、パンツ見えてるぞ」
「え”っ?!って…うわっ!??」
突然に声を掛けられたことにも驚いたけれど、その内容にはもっと驚いてしまい、私は自分がどんな状況にいるのかも忘れ、勢い良くスカートを両手で押さえてしまったんだ。



