この想いが届かなくても、君だけを好きでいさせて。

二階の自分の部屋のカーテンを開けると、丁度向かいにある俊介の部屋のカーテンも開いていた。

そして、私に気づいた俊介は、クスッと笑っている。

だけど次に稔が、冷めた表情のウサギが『はいはい』と言っているスタンプを打ってきたので噴き出した。

なんだか私たち、いつもこんな感じよねと思ったから。


俊介も、稔がなだめるのをわかっていて、悪態をついているような気もするし。
って、考えすぎか。


だけど、稔が元気そうでよかった。

ホッと胸を撫で下ろし、朝食を食べにリビングに向かった。



その日の帰り。
私は俊介と一緒に稔の家に向かった。

いつもはパートに出ているおばさんだけど、今日は心配で仕事を休んでいるらしい。
私たちが行くと、笑顔で出迎えてくれた。


「昨日も助けてもらったんだって? ありがとう。なんだか歩くとふらつくみたいで。でも、原因がはっきりしないのよ」


おばさんは眉をひそめる。