朝、目がさめるといつも通り6時だった。


伊織は未だ私に抱きついたまま寝ている。


私は伊織の腕の中でくるりと伊織の方をむく。


綺麗な顔…。


まつ毛長いイケメンだし、ニキビとか1つもない。


鼻もすっと通ってるし、唇だってあれてない。


夏休みの間に少し日焼けしたけど、その辺の男の子よりは白めの肌。


何もかもがカッコいい。


でも笑った顔はほんとにかわいい。


寝起きの顔とか、甘えてくるあたりとか、寝言とか、そういう抜けた部分は本当に、魅力的だと思う。


寝ている伊織の頬をぺたぺたと触ると、伊織は寝返りを打った。


でも私のベットはそんなに広くないから、伊織の身体が落ちそうになる。


「え、ちょ」


急いで手を引くも、男の子の体重は支えきれず、それどころか私も一緒にベットの下に落ちてしまう。


「痛い…」


そう言って寝ぼけながら起きた伊織の上には私が乗っている。


「ごめんんん、私がほっぺ触ってたら伊織落ちちゃって…」


「ん。いいよ。大丈夫」


そういうと、伊織はそのまま私を抱きしめ直して、二度寝してしまった。


「ちょ、伊織?起きて?準備しないと…」


「…もうちょっと」


「ダメだって、伊織!」




こうやってまた、いつもの朝が再開した。