「七瀬寝れそう?」


「うん。大丈夫だよ」


嘘です。すでにカミナリは勢いよく活動していてもう怖くて寝れそうにない。


もふは、伊織が持ってきた猫のお布団に寝てるし。


もう、怖い。


外がピカピカと光るのがカーテン越しにわかる。


「っ…」


「七瀬…?」


あぁもうなんでこんな怖いんだろ。


光るのがダメなんだよ。



「七瀬…!」



音も怖いし。


たまに落ちるし…。


「七瀬って」


「は、はい!なんでしょう!」


「ほんとに大丈夫?」


くらい部屋で伊織の心配そうな顔がカミナリで照らされた。


「っ…」


思わず布団の中に潜り込んで壁にへばりつく。


え、待って無理怖い。


なんであんなに光るの?


ダメでしょ?反則。


ビビらせないでよ怖い。


すると背中に温もりが引っ付いた。


「伊織…?」


「大丈夫。落ち着いて。俺ここにいるから」



伊織が後ろから抱きしめてくれる。


あぁもうこの人は。


なんでこんなにわかってくれるんだろう。



「俺もたまには役に立つでしょ」


「…そうだね。…ありがと」


「いえいえ、たまには頼ってくれていいからね」


「…うん」



その言葉を最後に背中に温もりを感じながら私は眠りについた。