俺は結局、どうもできずに眠ってしまった。
そして、朝起きると菜月が俺に覆いかぶさっていた。
「何してんの」
「伊織くんはまだ、あの子が好きなの?」
「急にどうした」
菜月は泣きそうな顔で俺を見下ろす。
「私の方が、ずっと伊織のこと好きだよ?」
「何言ってんだよ」
起きた瞬間から、なんとなくこの展開は読めてた。
わかってた。
でも、俺は七瀬が好きで。
菜月の気持ちに応えられるはずない。
「菜月の気持ちには応えられない」
「…っ、どうしてっ」
菜月は俺の頬に涙を落とす。
「俺には、七瀬がいないとだめだから」
「…っ、私じゃ、だめなのっ!?」
「七瀬じゃないとだめ。
俺が好きになれるのは七瀬だけ」
菜月はそのまま俺の上で泣いていた。
長い間。
ずっと。
俺は菜月から抜け出して横に座った。
そして、菜月は泣き止んだ途端にこう言った。
「…脈ありだと思ったの。
今日、あの子の誕生日なんでしょ?」
「は?」
カレンダーを見ると、現実を突きつけられた。
「やっば、忘れてた」
「へ?…嘘でしょ?」
「ほんとだよ」
「…うわ、最低」
菜月は吹っ切れたように笑った。
そして、朝起きると菜月が俺に覆いかぶさっていた。
「何してんの」
「伊織くんはまだ、あの子が好きなの?」
「急にどうした」
菜月は泣きそうな顔で俺を見下ろす。
「私の方が、ずっと伊織のこと好きだよ?」
「何言ってんだよ」
起きた瞬間から、なんとなくこの展開は読めてた。
わかってた。
でも、俺は七瀬が好きで。
菜月の気持ちに応えられるはずない。
「菜月の気持ちには応えられない」
「…っ、どうしてっ」
菜月は俺の頬に涙を落とす。
「俺には、七瀬がいないとだめだから」
「…っ、私じゃ、だめなのっ!?」
「七瀬じゃないとだめ。
俺が好きになれるのは七瀬だけ」
菜月はそのまま俺の上で泣いていた。
長い間。
ずっと。
俺は菜月から抜け出して横に座った。
そして、菜月は泣き止んだ途端にこう言った。
「…脈ありだと思ったの。
今日、あの子の誕生日なんでしょ?」
「は?」
カレンダーを見ると、現実を突きつけられた。
「やっば、忘れてた」
「へ?…嘘でしょ?」
「ほんとだよ」
「…うわ、最低」
菜月は吹っ切れたように笑った。

