「会長?行きますよ」


「わかってるよ、南さん」



突然、スイッチが入る。


伊織はカタカタとした動きをしながら生徒会室を出た。



「鍵は俺が閉めとくねー」


「真野くん、ありがと。よろしくね」


「はいよー」



伊織はというと、女の子がいないのをいいことにずんずん進んでいく。


私はその後をちょこちょこ追いかける形。



いつもなんだけどね。


女の子居なかったら居なくなってて。


女の子が現れた途端、動きが遅くなって見つけやすくなる。



こんな生徒会長、居ていいのかな。



教室に着くと既に伊織は自分の席に座って居た。


ほんと、勝手なんだから。





これが私と伊織のいつもの朝。