《仁、俺は血流に入る》 ミカがなんで淡々とまるで他人事のようにそう言ったのか、俺には分からなかった。 孤立主義のアイツが族に入る……。 ましてや俺達の華龍ではなく血流なんて、 一体アイツに何があったんだ? それに、総長ではなくて幹部の俺に掛けてきたのも気がかりだ。 「……ミカは、何かを隠している」 俺は腕を組み、考え込むように言った。