この際相談する先生は誰でもいい。


そう思うが、面識のない先生だと信用してもらえるかわからない。


そう考えている間に「どうした宮田」と、後ろから声をかけられて振り向いた。


そこに立っていたのは担任の田中先生だった。


食堂から戻って来たところみたいだ。


「先生、ちょっと相談があります」


「相談? 進路のことか?」


「違います。もっと重要なことです」


真剣なあたしの表情を見て田中先生は「わかった」と、頷いてくれた。