テーラさんがゆっくりと手を振り上げると、その光はゆっくりと輝きを失っていく。
それと同時に何故か身体が軽くなっていくのを感じた。
「お清めが終わりました〜お疲れ様です」
聞き覚えのあるゆったりとしたその声にはっとしつつ、テーラさんへと振り返った。
「あ、ありがとうございました!なんか体が軽くなった気がします」
「それは良かったです〜。こうしてお清めするのも久々なものですから、少し緊張してたんですよね〜」
「そうなんですか?」
そう聞き返したが、確かに今思えば最初に教会に足を踏み入れた時の木々の生え具合は人が常に来ていればならないことだ。
よっぽどの事がない限り、教会にはこの街に住む人達は来ない……ということ?
こんなに立派なクリスタルがあれば、人は手を合わせにでも来そうなのに。



