終点は異世界でした。




先程まで見ていたあの花はいつの間にか姿を変えて、綺麗なネックレスに変身していた。


キョトンとしていると、お姉さんがアルスにそれを手渡しお金を受け取っていた。



「観光、楽しんでくださいね」


「ありがとう。行こうか、カンナ」



またしても手を引かれて歩きだし、慌ててお姉さんに頭を下げた。


魔法というものは本当にすごい。


頭が追いついてこなくて、反応が少し遅れてしまう。


その他にもいくつかの露店を見て周り、噴水の奥にある広場のベンチで休憩することになった。


賑やかな声が少し遠のいたこの場所は、のんびりするのには相応しい。