アルスのお陰で外に出ても恥ずかしくない格好となり、アルスに連れらるようにして駅内を歩いた。


時折すれ違う人達は、やはり私の見慣れた人の姿ではなかった。


身長の高すぎる大男がいれば、その逆の小人も。


映画やアニメで見た事のある、妖精みたいな人だったり動物の耳や体を持つ獣人だったり。


それぞれ個性的な人達ばかりで、ついつい目が行ってしまう。



「遊園地にでも来た子供みたいな目してるよ、カンナ」



アルスに指摘されて小さくなりながらも、本音を呟く。



「お恥ずかしいながら……すごく興味が湧くものばかりで……」


「まあ、無理もないか。非日常が溢れかえってるんだもんね。でも、楽しみはこれからだよ」



そう言って、昨日アルスと私が出会った窓口へと向かった。