【完】キミスター♡

まだまだ、私達は未熟で恋が不変的な愛に変わることは、分からないけれど…それでも翡翠と一緒ならば、どんな困難にでも勝てるような気がしている。

私達は、これからも沢山喧嘩をし合って、その分キスをして仲直りをして、偶に欲に駆られていくんだろう…。

もしも、何度嫌だと叫んでも、叫ばれたとしても、…それでも離れられない固い絆を結んだ2人。


そんな私達を見て、真人は1言だけ溜息混じりにこう呟いた。

「マジで幸せになれよ」

と。

なんでお前にそんなこと言われなくちゃなんないんだ!と文句を言う前に、翡翠が勝ち誇ったように、


「二度と泣かさないから、大丈夫だよ」


と、真人に向かってウィンクすると、真人はケッとつばを吐く仕草をしてから、私の方を向く。


「いつでも来いよ?」

「はぁ?何言ってんの?私は翡翠の物だよ。髪の毛1本に至るまで!」


そう叫ぶように言ってから、此処が学校であることに気付く。


「惚気けんなよ。恥ずかしいヤツだな」

「うー…煩い煩い!」


そんな私と真人のやり取りを見ていた翡翠が、徐に繋いでいた私の右手の手のひらにキスをしてくる。
そして………。


「邪魔、しないでね?」


と、ちょっと低めの声で真人に牽制を入れた。
それがきいたのか、真人はぐっと言葉に詰まって何も言わずに、その場から去っていってしまう。
 

「もー…翡翠ってばいきなり手のひらにキスとか…恥ずかしいじゃん」

「じゃあ、口唇が良かった?俺はそれでも良かったんだけど…」

「…!そ、そういう問題じゃないでしょ!」


繋いだ手からは、優しさが溶け込んでくる。
翡翠が好きで良かったと、心底私は思える。


だから…。


「前途多難でも…翡翠が好きだよ」

「何それ?俺の方こそ海夏が可愛過ぎて不安でどうにかなりそう…」

「またここでネガティブか!」

「だって俺って海夏に愛されてなんぼの人生だもーん」


そんな風に言って微笑む翡翠が好きで好きで好きで…これ以上もなく、大好きだから。


何時でもキミは私の中で1番のスター♡


これからも、ずっと。

この関係を高く高く築き上げて行こうね?


マイダーリン♡


Fin.