「…翡翠?なに?どうしたの?」 「虹…」 「え?」 「そう言えば、なんだかんだ言って梅雨明けてから暫く雨が多くて、太陽のこととか忘れてたけど…」 翡翠の視線に沿うようにして、窓の外を見ると綺麗な虹が空をきらびやかに飾っていて、私は「わぁ」と感嘆の声を上げる。 「綺麗…」 「海夏みたい」 「ばか…」 「ん?だって本当の事だよ?」 「恥ずかしいなぁ…もう」