【完】キミスター♡

「…っ、翡翠…?」

「約束してくれるまで、このままだよ?」


ニヤリと妖しく微笑む翡翠は、見たことも無いような色っぽさが漂う。


「翡翠ってば、実は無自覚でも天然でもないでしょ!すっごい策士でしょ!?」

「そう…?じゃあ…それはね、きっと海夏のせいだよ」

「な、なんでよ?!」


そんな会話の間にも翡翠は私の首筋にくん、と鼻を押し付けてぎゅうっと抱き締めてくる。

私は恥ずかしくてしかたがない。


「ん、もう!翡翠ってば!」

「だって、海夏が可愛いのが悪い…約束してくれるまで離さない…もう…俺は海夏なしじゃ生きられないから…」

「翡翠……」


髪を梳かれていた手で、頬を撫でられてそのまま視線を合わせられると、切迫詰まったようなキスをされる。

私は翡翠の瞳に映る自分を見つめてから、翡翠のシャツをきゅっと掴んで、そのキスを受けた。