「海夏…俺さ…自分にとことん自信ないから。いつも不安なんだ。海夏の気持ち…ちゃんと確かめたいって思うのに、それが重かったらって思うと…どうしていいか分からなくて…」

ぽつりぽつりと呟く、緋翠はなんだかとてと儚くてそれが凄く辛くなってしまった。
だから、そんな緋翠をまともに見つめられなくて、私はぎゅーっと緋翠を抱き締めることで、なんとかその気持ちをやり過ごす。

「いいんだよ…?ちゃんと、気持ち…確かめてくれても。その、私も同じ気持ち…だから…」


言った後で、ボボボっと顔が紅くなる。
繋いだ手に汗がじわり、と滲む…。


ごめんね、と…ありがとう…が混ざり合う気持ち。


大好きだよ。
大好きだよ。


そんな気持ちをいっぱい詰め込んで…私は、緋翠の手を握り直してから、にっこりと微笑みを向ける。

そうしたら……。


「やめて。今から心臓バクバクなんだから」


と、口元辺りを隠して緋翠は照れて言ってきた。