放課後…。 私はなんの躊躇もなく3年の教室へと滑り込む。 その理由はただ1つ。 「ひーすーいー!」 長く感じられた中間テスト期間が終わり、漸くピリピリした緊張感が解けた頃合いを計り、自慢の彼氏サマである前園翡翠に会う為、だ。 それ以外意味はない。 けれど、そこにはどんよりとした空気を纏っている彼がいて…はぁ…と深い溜め息を溢している。